LPガスのボンベは家の外についています。もし火事になってら爆発するのではないかと、不安になる方もいらっしゃると思います。
ガスボンベは火事になると爆発するのでしょうか?
ガス屋ではよほどなことがない限り爆発はしない。という考えが一般的です。
その理由を解説していきます。
火事でもガスボンベは爆発しない?
結論から言いますと
プロパンガスのボンベは、最悪な事がいくつも重ならない限り爆発はしないが、爆発する可能性は0%ではない。です。
その理由は、プロパンガスは酸素と混ざらない限り引火しないと言う事と、プロパンガスのボンベには安全弁が付いており、爆発しないように中のガスを放出する仕組みになっているからです。
15年以上ガス屋で働いていますが、その間に全焼の火事が3件ありました。全焼以外を含めても爆発した例はありません。
阪神淡路大震災の火災の時でもプロパンガスが爆発した家は一軒もなかったと聞いています。
実際火事になるとボンベはどうなるのか
ただ、その安全弁から放出されているガスに引火すると火炎放射器のような状態になります。
つまり、爆発はしませんが安全弁が開いてガスを放出しているときに、引火すると火災が広がるの危険性があります。
爆発しないから大丈夫、ということではないんです。
夏の暑い日にトラックで運んでいたら安全弁が開いてしまった
夏の暑い日に炭酸ガスをトラックに乗せて運んでいるとき、ボンベが熱くなり安全弁が開いて炭酸ガスが吹き出しだしてしまった人がいました。
ガス屋さんはびっくりしませんが、後ろにいた車の方は爆発するのではないかと思い相当びっくりしたんじゃないでしょうか。
ミニ知識ですが、ボンベの色が決められているガスがあり、炭酸ガスは緑と決まっています。
LPガス(プロパンガス)はねずみ色のボンベしか見ませんが、色の指定はないのでピンクでもいいんですよ。
最近は異常気象で夏がとても暑いのでこういうこともまれにあるみたいです。
家庭用のプロパンガスは日陰に置いて40度以上にならないように決められているので、安全弁が開く事はないと思います。
自分の家のガスボンベは爆発する危険はないのか?
家の外に設置してあるボンベは、ガス会社に管理してもらっていれば大丈夫です。
法律に基づいて安全な場所にしかボンベは置けないことになっています。
自分で勝手に移動させたりすることは、絶対にダメですよ。
昔と違いマイコンメーターというガスの異常を見張る機械がどの家にもつけられていて、少しでも漏れがあればガスが止まる仕組みになっているのです。
そして保安点検が法律で決められているので、4年に1度はガス屋さんが点検して管理しています。
どんな時に爆発するのか?
それではもしボンベが爆発するとしたらどんな時か。
それはボンベにかなり大きな力がかかり破損した時、あと火炎放射器状態のボンベの隣にもう1本ボンベがあり、長時間熱せられて容器が溶けた時などでしょうか。
ボンベはかなり頑丈に作られているため相当な力がかからないと壊れません。
しかし、家が崩れコンクリートの下敷きになったりという事で亀裂が入ったり、安全弁からの放出が間に合わなかったりすると爆発するかもしれません。
屋外用ガスの貸し出し(質量販売)をやらない会社が増えた
屋外で使うプロパンガスは、屋台での爆発事故があったりしたので(これはガソリンが原因でしたが)今はとても法律が厳しく、屋台で使うガスを売るガス会社は非常に少なくなりました。
私の働いているの会社でも、点検費用などが高額になってしまうのでお断りしています。
数年前まではバーベキュー用や地域のイベント用に貸し出ししていましたが、もうやっていないです。
よく、ガスボンベの貸し出しをしてる会社が見つからない。とお問い合わせがあるのですが、どこもやめてしまい紹介できる会社がなくなってしまいました。
まとめ
プロパンガスのボンベは、最悪な事がいくつも重ならない限り爆発はしないですが、爆発する可能性は0%ではない。
プロパンガスに限らず色々な種類のガスボンベには、耐圧試験やらいろいろな検査があり置く場所も厳しく決められていて、資格を持った人たちが定期的に点検をします。
ガスや電気やガソリンや原子力や…人間が便利に生活するためにはいろいろなエネルギーを使うので、正しく使っていくことが大切だなと思います。
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