わたしはガス屋さんで働いています。
高圧ガス第二種販売主任者の資格を取った後、仕事に役立ちそうな危険物取扱者の資格取得を目指すことにしました。
まず乙4(おつよん)と呼ばれる乙種4類を受験し、そのあと2回受験してギリギリで受かり全類を制覇。
乙種の4類を取った後の流れが分からず苦労したので、これから挑戦する方の役に立つといいなと思い、この記事を書くことにしました。
危険物取扱者が取り扱える危険物は固体と液体で気体が含まれていないので、高圧ガス第一種販売主任者を取得すれば、危険な物質取扱いのオールラウンダーになれそう。
乙種は複数受験ができる
危険物取扱者の乙種は1種類合格していればその後は複数受験をすることができます。
免除があるので1種類につき10問解くだけでよくなるんです。
危険物の種類
扱える危険物の種類一覧
甲種 全種類の危険物
乙種
- 1類 酸化性固体
- 2類 可燃性固体
- 3類 自然発火性物質及び禁水性物質
- 4類 引火性液体
- 5類 自己反応性物質
- 6類 酸化性液体
もうちょっと具体的な物質も含めた一覧表↓
乙種の受験のポイント
乙種は誰でも受験できます。
はじめは、乙4を取得するのがおすすめ。
理由は需要が1番高いので教材が豊富なのと、難しいので勉強時間が沢山いるから。
そして、ほかの類を受験する時に1つの類でも取得していれば
試験科目のうち危険物に関する法令、物理学及び化学が受験免除。危険物の性質並びに火災予防及び消火の方法のみの受験となります。
この場合回答問題数は1種類につき10問で試験時間は35分です。
何種類まで受けることが出来るのかは各支部によって違いますよ。
わたしの受験した支部は3種類まで受験できたので、2回に分けて受けました。
乙種4類の後はどの種類を狙うか
これは個人の好みによると思いますけれども。
わたしは1 2 6類を先に受験、
そのあと3 5類を受験しました。
理由は1類は酸化性固体 6類は酸化性液体で似ていたからです。それで一緒に勉強しました。
2類の可燃性固体と4類の引火性液体も似ています。
(※そのため甲種の受験資格の時は1 6類はどちらか一つ受かっていれば良くて、2 4類もどちらか一つ受かっていれば良いそうです。)
問題集を買うと、だいたい4類以外がまとまって1冊になっていると思うので、見て自分が得意なものと不得意なものをバランスよく混ぜて、いけそうな組み合わせにするといいです。
苦手な物ばかりだと勉強時間がかなり取られてしまうし、精神的にキツいと思うので。
それぞれの類の特徴
1類は種類が多いです。覚える事がたくさんあります。
ただ覚えてしまえばひねった問題があまり出ないので取りやすいと思います。
2類は硫黄とかマグネシウムとか聞いたことのある物質が出てきます。
割と取り組みやすいと思います。
3類と5類は聞いたことのない物質が多くてとにかく覚えにくいです。数も多いです。
6類が難しいと言われる理由は種類が少ないから。6つしかないのでマニアックな問題が出てきます。
申し込み方法
- 受験費用 4,600円(全類受験すると×6種類なので27,600円)
- 免許の交付費用1種類につき2,900円(全類交付すると×6種類なので17,400円)
1回に全類受けられないのでトータルでこれだけかかるという事です。あと郵送料がかかります。
願書は消防署にあるので仕事で行ったついでにもらって郵送で申請しました。
ネット申請もありますが、私の時は複数類の時は郵送しかダメでした。
ええと…これが今年のやつかな?
と、消防士さんが上司の人と何回も確認していたので、もらったら自分でも今年の書類か確認した方が良いかも。
支部ごとで違うので自分の都道府県ではどうなっているか調べた方が良いです。
ホームページはコチラから行けます。
受験した感想
解答用紙に注意!
まず、絶対間違ってはいけないのが回答用紙!
3種類受験するとすると全く同じ回答用紙のマークシートを3枚もらいます。そして自分が何類を受験するか塗りつぶす方式でした。
問題は4類以外のものが1冊になっていました(書き込みOK、でも最後に回収された)
好きなところから始めて1種類につき35分。
2種類受けるなら70分を好きな配分で使えます。早く終わったら途中退場OK。
3類終わった?3類は回収するね。じゃあ次は5類の問題と回答用紙ね。
とやるわけでは無いのですよ。
そして間違えないように、例えば3類のマークシートだったら、3類の答えを書いたかどうか何度も確認してください。
ギリギリになって「やっぱりこの答え変えよ。」みたいな時は何類の回答用紙かをしっかり確認して!焦ってると本当に間違えてしまいそう。
複数受験した感想
受験した感想は、1 2 6類の時はスムーズに解けて時間も余り途中で帰りました。
これは大丈夫だ!と手ごたえを感じ受かりました。
6類はマニアックな問題が出ると聞いていたのでこれでもか!というくらい細かい特徴までしっかり覚えたのが良かったのかもしれないです。
そして2回目は2種類しかないから1回目より楽だろうと余裕ぶっこいていましたが、3 5類の問題が難しくて時間いっぱいかかかっても分からない問題がたくさんありました。
何類が簡単と思うかは、人によって違います。
10問しかないため1問間違えただけで致命的です。
結果のはがきを待つ間も開くのも本当に不安でしたがギリギリでなんとか受かりました。
試験の問題用紙に書き込みができるので、覚えなくてはいけないもので自信が無いものはギリギリまで資料を見て、始まったらとにかくダーと書いてしまうと良いと思います。
それから落ち着いて問題に取り組むと。
勉強方法
勉強した時間
3ヶ月ごとに試験があったので3ヶ月ずつの2回戦勉強しました。
正直、一晩経つと8割は忘れている‥という覚えの悪いわたしには時間が足りないくらいでした。
朝1時間 昼休み30分 夜1時間勉強しました。
休みの日は図書館でひたすら物質の擬人化ノート(一番下に画像があります)を作りました。
勉強の流れ
まず今日はここの範囲をやるぞと決めたら
- 物質の性質を覚える(私の場合はノートを作りましたが、テキストの解説を赤シートを使って覚えても良いと思います。)
- 過去問を解く
- 間違えた問題をテキストと解説で勉強する
- 間違えた問題に印をして間違えた問題だけ解く
この繰り返しで問題集は全問正解するくらいの勢いで何回もやりました。
間違えた問題を何度も解いていると答えの選択肢を覚えてしまったりするので、きちんと自分で説明出来たらOKにしました。
勉強のコツ
とにかく国家試験は過去問にすべてが詰まっているといっても過言ではありません。
危険物を取り扱ううえで、どうしても頭に叩き込んで欲しいことは決まっていて、そこを勉強して欲しいので、大切なことは過去問に何回も出て来るんです。
だから過去問題集をやればかなり実力が付いてきます。
ただ言い回しや形が変わって出てくるので、丸暗記ではなくどうしてそうなるのかまで理解しておかないと解けなくなってしまいます
試験の印象としては半分くらいは過去問をしっかりやれば間違いなくとれそうです。
ただ60点合格の合格ラインぎりぎりを左右する60点70点ラインをしっかりと取らないと危ない。
残りの難しい1問の10点をいかにとるかが勝負!
まず、試験では捨て問(すてもん)と言って勉強しておいても絶対に分からないような難しい問題がいくつかあります。
それは勉強する必要はありません。
100点を目指す必要はありません。
間違えてはいけない問題に正解し、確実に60点を取りに行くのが大切です。
使った教材
購入した教材は1冊のみです。
人それぞれ好みがあるので、自分のやる気が出そうなものを買うのが良いと思います。
私はとにかく、たくさんの問題を解きたかったのでこちらにしました。物質の解説も載っています。
この解説部分は重要な部分だけにしぼってあるので、すべて覚える勢いでやるのがおすすめ。
勉強の時参考にしたネットの危険物質の解説も貼っておきますね。
物質はネットと問題集の解説を見て擬人化したものをノートにまとめるという作戦で覚えました笑。
例えば1類の重クロム酸カリウムだとこんな感じです。
頑張って考えて書くうちに愛着がわいてきて覚えることが出来ました。
しかし、ノートづくりにかなり時間がかかりました。
誰か擬人化した解説本を作ってくれればいいのに
脳のしくみを利用した「紙1枚大量記憶法」
おすすめ勉強法は紙1枚大量記憶法です!
この勉強法は
- 一度覚えたら忘れない
- スケジュール管理できる
- 頑張りが見える化でき、モチベーションアップ!
イチオシの勉強法です。
「紙1枚大量記憶法」やり方
大量記憶法に特別な教材は必要ありません。
紙にスケジュールを書き同じ問題を忘れる前に解くだけです。
下のように大量記憶表を作り、問題を解いたらその日を塗りつぶします。
※勉強する範囲がガスの試験のものになっていますが、ここに危険物の問題集の目次を書きます。
\9万部突破!大人気/
大量記憶表は本を購入するとついて来ますが、自分で作ることもできますよ。
- エクセルで作る
- 紙に線を引いて作る
などの方法で大丈夫です。
表ができたら勉強に取り掛かりましょう。
テキストを読むのではなく、問題集から始めますよ。
問題を解く→わからないところをテキストで調べる。
この順番で学習します。
大量記憶法は、忘れないことで記憶を定着させる勉強法です。だから
半日位内にもう一度学習
1日後にもう一度学習
2日後に学習
3日後に学習
5日後に学習
7日後に学習
10日後に学習…
のように、少しずつ日にちの感覚をあけ何回も同じ章を学習。
1ヶ月後からは2週間に1度の学習で記憶が定着します。
大量記憶法のメリット3つ
- スケジュール管理をする必要がない
今日何をやれば良いかわかるので、判断の回数が減らせて、脳のリソースがあきます。 - 自分の頑張りが可視化できる
日付がマーカーで塗りつぶされていくのを見て、モチベーションが上がります。 - 記憶の抜け漏れを防ぐ
どのセクションを学習したか、一目でわかります。
さいごに
この記事を最後まで読んでくださったということは、あなたは本気で危険物取扱者の試験に挑もうとする方なのだと思います。
試験勉強で一番大切なこと、そして一番難しいこと、それは挫折しないで取り組むということです。
挫折しないで最後まで取り組める人は全体の数%だと聞きました。つまり、その数%に入れば合格はぐっと近くなります。
時間を作るのは大変ですが頑張って下さい!同じ試験を受けた仲間として応援しています。
甲種に合格すると就職活動で有利
全類を取った後、甲種を取っておいたらよかったかなと思ったので複数類を受験する方は甲種のことも頭に入れておくと良いです。
長くなってしまったので違う記事で書きました。
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